花粉症とタンパク質の意外な関係

花粉症とタンパク質の意外な関係

春の訪れとともに、気分が明るくなる一方で、多くの方が悩まされるのが花粉症。

実は、花粉症のようなアレルギー症状は、体の“内側”=免疫バランスの乱れが関わっています。そしてこの免疫バランスを整えるうえで、近年注目されているのが「タンパク質」の関係性です。

普段の食事のちょっとした工夫が、つらい症状をやわらげるヒントになるかもしれません。

今回は「花粉症とタンパク質の関係」について文献情報に基づいて解説していきます。

INDEX

花粉症は免疫の過剰反応?

花粉症はスギやヒノキなどの花粉に対して体の免疫システムが「本来なら反応しなくていいものにまで攻撃を仕掛けてしまう」ことで起こるアレルギー反応です。

ここで重要になるのが、免疫バランスを保つための栄養素。その中でも、タンパク質は以下のような重要な働きを担っています。

  • 抗体(免疫グロブリン)の材料
  • 白血球やT細胞・B細胞などの免疫細胞の構成要素
  • 炎症を抑えるサイトカインの合成に必要

タンパク質が不足すると、これらの免疫関連機能が正常に働かなくなり、過剰な炎症反応やアレルギーの悪化につながる可能性があるのです。(文献1)

 

腸の環境も整えることが大切?

最近の研究では、腸内環境と免疫の関係にも注目が集まっています。

腸は第二の免疫器官とも呼ばれ、全身の免疫バランスに大きな影響を与えることが分かっています。(文献2)

その中でも、腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸(特に酪酸)は、アレルギーを抑える制御性T細胞(Treg)の分化を促す作用があることが報告されています。(文献3)

この酪酸の生成に役立つのが、食物繊維や大豆など植物性タンパク質を多く含む食品です。

 

免疫力を高めるために良質なタンパク質を毎日しっかり摂ることが基本

花粉症などのアレルギー対策として、免疫バランスを整えるためには、毎日のタンパク質摂取を意識することが重要です。

特に朝食は、一日の体調を整えるうえで大切な食事です。納豆や卵、豆腐、プロテインなどを取り入れて、朝からしっかりタンパク質を摂る習慣をつけましょう。

また、動物性と植物性のタンパク質はそれぞれアミノ酸の組成や体内での働きが異なるため、両方をバランスよく摂取することが望ましいとされています。

たとえば、肉や魚、卵などの動物性食品に加え、大豆製品や豆類などの植物性食品を組み合わせると、栄養価の高い食事になります。

さらに、腸内環境を整えるためには、タンパク質と一緒に食物繊維もしっかり摂ることが効果的です。野菜や豆類、海藻などの食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、免疫を調節する物質(酪酸など)の産生を促します。

 

春の不調に負けない!プロテインで手軽に栄養補給を

忙しくて調理の時間が取れない場合は、プロテインを上手く活用するのもおすすめです。手軽に栄養を補えるアイテムとして、健康的な食生活をサポートすることができます。

春の不調に負けない体づくりの第一歩は、毎日の栄養管理から。

ぜひ、今後の食生活を見直すきっかけになれば幸いです!

 

参考文献

  1. Calder, P. C. (2006). The effects of dietary protein on the immune system. Proceedings of the Nutrition Society, 65(4), 465–477.
  2. Belkaid, Y., & Hand, T. W. (2014).Role of the microbiota in immunity and inflammation. Cell, 157(1), 121–141.
  3. Commensal microbe-derived butyrate induces the differentiation of colonic regulatory T cells. Nature, 504(7480), 446–450.
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