
「ホエイとソイ、どちらがいいですか?」
よく聞かれる質問です。
どちらも筋肉をつくるための良質なタンパク源ですが、私が日常的な栄養補給として注目しているのが、大豆からつくられるソイプロテインです。
理由は、タンパク質の量だけではありません。
長期的な健康、脂質代謝、体重管理、腸内環境、そして環境への負荷まで考えると、植物性タンパク質を取り入れることには多くのメリットがあるからです。
日本人だからこそ、植物性タンパク質を
肉、魚、卵、乳製品などの動物性食品は、良質なタンパク源です。
動物性タンパク質と植物性タンパク質は、どちらかに偏るのではなく、バランスよく摂ることが大切です。
1:1程度をひとつの目安として考えるとわかりやすいでしょう。
一方、日本人の食生活では、肉・魚・卵・乳製品などから摂る動物性タンパク質の割合が高い傾向にあります。
だからこそ、普段の食事に大豆などの植物性タンパク質を意識して取り入れることが、タンパク質のバランスを整えるひとつの方法です。
私はこの「バランス」が大切だと考えています。
さらに、日本人約7万人を18年間追跡した国立がん研究センターなどによる研究では、植物性タンパク質の摂取割合が多い人ほど、総死亡リスクが低い傾向が認められました。
さらに、赤肉由来のタンパク質の一部を植物性タンパク質に置き換えた解析では、総死亡や循環器疾患死亡などのリスク低下との関連も報告されています。
中性脂肪や体重管理にも
大豆タンパク質については、LDLコレステロールや中性脂肪などの血中脂質を改善する可能性が、複数の研究やメタ解析で報告されています。
不足するタンパク質を補いながら、筋肉を維持し、食事全体を整える。
その結果として健康的な体重管理につなげる、という考え方が大切です。
腸内環境、そして美容
大豆にはタンパク質だけでなく、イソフラボンなどの成分も含まれています。
近年は、大豆食品と腸内細菌との関係についても研究が進んでいます。
美容分野では、イソフラボンを含む大豆タンパク質を摂取した閉経後女性で、肌のシワや水分量の改善が報告された臨床研究もあります。
まだ研究途上ではありますが、大豆は健康と美容の両面から研究されている植物性食品です。
地球にもやさしいタンパク質
もう一つ、ソイを選ぶ理由があります。
それが環境負荷です。
大豆は牛肉と比べCO2排出量が非常に低く、生産時の水消費量も約1/8程度。地球環境に優しいタンパク質源として注目されています。
毎日摂るものだからこそ、
自分の身体だけでなく、その先まで考えて選ぶ。
そんな視点も、これからは大切だと思います。
「何g摂るか」から、「何から摂るか」へ
肉も、魚も、卵も大切です。
そして、大豆などの植物性タンパク質も摂る。
どちらか一方に偏るのではなく、バランスを整える。
普段の食生活で動物性タンパク質を摂る機会が多いのであれば、不足分を補う一杯にソイプロテインを選ぶ。
タンパク質は、量だけではなく、質とバランスで考える。
それが、私がソイプロテインを選ぶ理由です。
参考文献
- Budhathoki S, et al. JAMA Intern Med. 2019.
- Reynolds K, et al. Am J Cardiol. 2006.
- Akhlaghi M, et al. Adv Nutr. 2017.
- Jenkins G, et al. 2023.
- Poore J, Nemecek T. Science. 2018.